鼎(ゲイ)のライフスタイルに関するコラム

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新宿二丁目でMCバトル!オネエスタイルダンジョンに潜入してきた!

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MCバトルが大いに流行っている。戦極 MC BATTLETHE 罵倒、そしてKING OF KINGS。数々のラッパー達がその名をあげようと日々ラップで戦い抜いている。
笑う者もいれば泣く者もいて、そこにはいつもドラマがある。
そしてその盛り上がりに一役買っているのがフリースタイルダンジョンというTV朝日のMCバトル番組だ。
挑戦者がモンスターと呼ばれるラッパーにフリースタイルで挑み、賞金を目指して戦い抜くという内容である。ラップのスキルはもちろんのこと、いかに相手をDisできるか、そしてそのDisに対してアンサーができるか、その機転の早さが求められる。

そんなMCバトルの勢いは遂に新宿二丁目にも飛び火し、1月15日にMCバトルが二丁目で初めて開催された。
その名も「オネエスタイルダンジョン」。モンスターを名乗るドラァグクィーンにフリースタイルで次々とチャレンジャー達が挑むという内容だ。
チャレンジャーはエントリーさえすれば誰でも可能。LGBT(レズビアン・ゲイ・バイ・トランスジェンダー)の当事者である必要もない。何とも自由なイベントだ。

イベントの会場はアイソトープ。新宿二丁目のど真ん中のクラブでそのバトルは開催された。
2部が始まる22時に入ると、ちょうど西新宿パンティーズが「君に壁ドン」を披露していた。

西新宿パンティーズはゲイとストレートが混在するHIP HOP集団だ。パンティーを被りながら、口に出すのもはばかれるような下ネタラップを次々と繰り出す。
しかし、人気ビートメーカーの8ronix氏が作るビートがとてもかっこよくてフロアが盛り上がってしまう。そして尺八氏の吹く生サックスの演奏がまたいい味を出す。その荒れ狂うようなライブが評判を呼び、今や渋谷Asiaなど各クラブでもひっぱりだこだ。これぞ、LGBTとHIP HOPの融合といった新世代ユニットだ。

そしていよいよバトルが始まる。モンスターを務めるのは胡蝶蘭マルガリータ、そしてチカコ・リラックスといった二丁目界隈のパーティーでもお馴染みのドラァグクイーンが名を連ねる。このモンスター達に果敢にもチャレンジャーは勝負を挑む。

1試合目のモンスターはベテランドラァグ、胡蝶蘭。対する挑戦者はドラァグ三年目のアクセル・ジルガーマン。ビートを聴いて準備をする。先行・後攻をジャンケンで決めるのは他のバトルと同じだ。DJ NAKAMATAによってHIP HOPのビートが選曲される。

しかしいきなりアクセル・ジルガーマンが「蘭さん、酔うと脱ぐ癖があるでしょう。そのときにち●こを見た子が言っていたけど、亀●が大きくて雨が防げるほどなんだってぇ?パラソル比率ね!」といきなり下ネタをぶちかました。決してラップとは言えないただのトークだが、最高にパンチが効いている。

「でもあたしの亀●はイボイボもなくて綺麗なのYO!」と胡蝶蘭も決して引かない。もちろん、これもラップとは言えない。小節も完全無視。しかしこの応酬にただただ会場が湧いていた。ドラァグ同士の下劣な罵り合いに大喜びする女子達。呆気に取られて苦笑するストレートの男子。もちろん、ゲイ達もゲラゲラと笑っていた。

そしてエントリーした一般のチャレンジャー達がいよいよモンスター達に挑む。
しかもチャレンジャーが自らモンスターを指名できるのだ。試合の勝敗を判定するのはDJ LADY-Kアロム奈美江に、なんと現役ラッパーでMAGIC BOYZとしても活躍するZEN-LA-ROCK。新宿二丁目のMCバトルと言えどもかなり気合いが入っている。しかも一戦交える前に両者に何故かテキーラが振舞われる。これまでのMCバトルとはやはり違う!

チャレンジャーにはストレート男子もゲイ男子も、女性のラッパーもいた。ラップ経験があるという方もいて、皆それなりに上手い。中にはインディーズのHIP HOPシーンで活躍するonjuicyや、女子のためのMCバトル「シンデレラMCバトル」に出場したyasuco.など本格的なラッパーも出場していた。しかしモンスター達はその攻撃をひらりとかわし、機転を効かせた反撃を仕掛ける。

チャレンジャーが「俺の方が上手いぜ、ラップ!お前にブチ込むアナルパール!」とかませば、胡蝶蘭は「挿れて~!」とセクシャルアンサーで応戦する。

「正月に彼氏に振られた、何かアンサーしてくれ」というチャレンジャーに対して「ナンマイダー、ナンマイダー」と読経し始めるマルガリータ。そして間髪入れずに「ABCDイー気持ち!奥さんいるって知っちゃったけど、ABCDイー気持ち!」と言い放って会場を沸かす。

ドラァグ達のアンサーが実に手ごわい。正攻法のラップで攻めるチャレンジャー達をあの手この手で斜め上からアンサーしていく。ラップがうまいだけじゃとても太刀打ちできない。

また、面白いのはバトルだけではない。ドラァグが「あたしこのビート全然ノレない!」と前代未聞のビート拒否という場面もあり、ますます会場は盛り上がった。

モンスターの一人にチカコ・リラックスという巨漢のドラァグがいた。
四人のドラァグの中では一番ビートに声を載せていて、それらしい戦い方ができていた。しかし素晴らしかったのはそのスタイルだ。MCバトルなのに決して相手を傷つけるようなことを言わない。

半女装ドラァグの謝謝美に
「6年前は80キロ、でも今じゃ130キロ!」とこき下ろされれば
「デブでオカマでオネエです。そんな私は腰が痛い、膝が痛い、どうしよう!」と自虐に走り、会場に笑いをもたらす。

真正面からラップで挑んでくるストレートの男の子に対してもチカコ・リラックスは「あたしはね、必死なの。ち●こが(下着から)出ないように必死なの。あなたは出すの?ねぇ、あなたは出すの?」と斜め上を行くアンサーを放って笑いを取る。相手を攻めることはせず、自虐と下ネタでインパクトを与える。

彼女の頭の良さと、誰のことも傷つけようとしない優しさがよく感じられたバトルだった。MCバトルである限り、それは正しいスタイルではないのかもしれない。しかしこの愛に溢れたバトルも今回のオネエスタイルダンジョンの魅力の一つだと思った。「あたしはオカマに生まれて良かった~良かった~」

」と楽しそうに歌うチカコ・リラックス。多くの観客が一瞬で魅了されてしまった。

しかし特筆すべきは一人のチャレンジャーだ。いきなり「俺は25cmのディルドに挑戦した!」と独白を始め、会場が一気にざわつく。それはまるでラッパー・狐火のように勢いのあるポエトリーリーディングだった。
「でも全部入っちまったんだ!ねぇ、どう思う?ねぇ、どう思う?」と胡蝶蘭にアンサーを求めながら「25cm!」と連呼する。

「25cmってS字結腸届いてるじゃない!」と胡蝶蘭も怯むことなく応える。会場が息をのんで二人を見守る中、胡蝶蘭は「でもS字結腸を越えると色々大変だからやめなさいね」と本音で応えてしまう。
そしてハグを求めるチャレンジャー。その熱いバトルに会場内は大いに湧いた。
あの瞬間「本日のMVPはこのチャレンジャーだ!」と誰もが思っていただろう。

最後の試合のモンスターはなんとZEN-LA-ROCKが登場。この超展開にチャレンジャーは怯みながらも「憧れだったZEN-LA-ROCK」とラップを繰り出しながら挑む。しかしZEN-LA-ROCKの長年培われたパフォーマンスはあまりにも圧倒的であった。彼の声の力強さ、巧みなラップスキル、そしてアフロヘアに眼鏡と言う見た目のインパクト。その姿はまさにラストモンスターだった。

バトルを終えるとZEN-LA-ROCKがマイクを取り、彼の「TWO SIDES OF THE SAME COIN」でも共演を果たした盟友・田我流の「やべえ~勢いですげぇ~盛り上がる」をonjuicy、そしてドラァグ達と共に熱唱。

観客の興奮が冷めず、フロアのクローズが惜しまれるほど熱い夜となった。イベント後もyasuco.が「やばいめっちゃ楽しかった…久々にイベントでこんな盛り上がった!」など呟くなどSNSでもかなり話題になり、謝謝美がtwitterで公開したバトル動画も100RTを超えるほどだった。

今回、伝説になったと言っても過言ではないオネエスタイルダンジョン。次回開催も決まったようなので、ぜひその目でこの熱いMCバトルを見てもらいたい。

オネエスタイルダンジョン次回開催決定!詳しくは公式ツイッターで!
https://twitter.com/onee_style


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