時川りお(MtF)のカミングアウト・人間関係に関するコラム

MtF

内輪ネタにならないように~MtFって何ですか~

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「MtFって何ですか?」

LGBTについて勉強して、どうやら私はMtF(男性→女性のトランスジェンダー)と呼ばれるのだと知ったのが数年前。戸籍を変更して、すぐに女性として生活していた自分にとって、MtFという言葉を耳にする機会はあまりなく、ストレートの方々の間でもそういった用語を聞くことはありませんでした。それが、様々な活動に参加したり学んだりする中で、当事者の方たちが実に沢山の用語を使っている事がわかりました。もちろん追いつくためにいろいろと覚えたのですが、覚えていくうちにふと(これ…何も知らないストレートの方に伝わるのかな…?)と思うようになりました。

「一歩外に出ると」

結論から言うと、伝わりませんでした…。驚きなのは、何も関わりがない人だけでなく、イベント等を手伝っているストレートアライ(支援者)の方や当事者の方でも、用語が通じない人が多くいるという事でした。以前、実際にあった出来事で、私が「MtFなんですが…」と言うと「??」という反応。「えっと、元々男で…」と言うと「あ!ニューハーフさんね!」と納得の様子。まぁ、間違いではないのですが…一応言葉を選んで言ったのに…

「勉強不足か、専門的すぎるか」

それを「勉強不足だ!」と仰る方もいるかも知れませんし、多少の知識は持っていていただけると非常にありがたいのですが、理解しようと思っても専門用語が多く覚えづらいアライの方もいるでしょうし、当事者の方だって別に全員が自分たちのことについて勉強している訳ではありません(むしろ、している方のほうが少ないのでは…)。結局、専門用語を使う機会より、くだけた説明をする機会の方が多くなります。

「内輪ネタにならないように」

なので、本来あまり専門用語だらけの会話は好みません。改まった場に備えて、常に新しい情報をなるべく吸収するようにはしていますが、一部の当事者しか分からない会話で盛り上がっていると、どんどんコミュニティが閉鎖的になっていくと思うのです。専門用語を知らなければ理解や支援ができないわけでもないですし。内輪ネタで盛り上がって、外部の人や知識のない当事者がどんどん遠ざかっていく問題の方が深刻ではないでしょうか。だって、ちょっと地方に行って何の知識もないコミュニティに自分が放り込まれたと想像してみてください。そこにはトランスもMtFもFtMも、パスも、アライも、どんな言葉も存在しないのです。専門用語はほどほどに。


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